ゆっけ(@YukkeLog)です!
前職音楽業界で、現職広告営業と20代で複数のキャリアを楽しんでいます。
早速ですが、前職で会社を飛んだ経験があります。
別に誇るような経験でも、わざわざ声を大にして人に言うべき経験でもないと思います。
ですが、今読んでくださっている人の中には、もしかしたら仕事がしんどくて投げ出しそうになっている人がいるかもしれません。
プレッシャーや辛さに押し潰されそうで、いっそのこと逃げ出してしまいたい人もいるかもしれません。
あなたを救うようなデッカい力は今のところ僕にはありません。
でも、「会社を飛んだ」という実体験を伝えることで、見てくれている人の気持ちを少しほぐすことができるかもしれない。
そんなことを思って、思い切って記事にしてみることにしました。
良ければご覧ください。
はじめに
僕は、1週間会社を飛んだ経験があります。
ただ、これだけは先に伝えさせてください。
原因はすべて、僕自身が未熟で弱かったことにあります。
このことを記事にしようか考えた時に唯一不安だったのが、「そこまで追い詰めた業界や会社が悪い!最悪だ!」といった非難が出るんじゃないか、ということです。
最初に否定しておきますが、僕の場合はそれは違います。業界や会社をディスる気持ちは毛頭ありません。
むしろ、僕をここまで大きく育ててくれた存在として深く感謝しています。
コロナで大変な世の中になった2020年の夏に退職し、子供が生まれ拠点を移したいという理由で転職しました。前職の仕事や会社は心から大好きでした。
転職を決めてからコロナに入り、結果として中途半端な去り方をしてしまったので、いつか音楽・エンタメ業界に恩返ししたい、将来的に戻りたいと思っています。
ここまで読んでいただいて、それでもまだ業界や会社批判をするつもりの方は、申し訳ありませんが回れ右でお願いします。
このことを理解してくださる方だけ、ぜひ僕の経験を通して何か感じていただけたら嬉しいなと思います。
それでは、1週間会社を飛んだ経験から早速話していきます。
1週間、会社を飛んだ。
24歳、社会人2年目の秋のことです。
月曜日。
朝起きると、体が動かずベッドから起き上がれませんでした。
力が抜けているのか、逆に力みすぎているのかも分からないような、不思議な感覚です。
人間の本能的な拒否反応なのか、体がいったん立ち止まれと訴えかけてきているのか、そんな風に感じました。
当時の僕は、2つの部署を兼務していました。
それぞれ密接に関わりあう部署だったので、部署間の架け橋となって音楽業界を盛り上げる末端にでもなれたら良いなと、毎日必死に働きました。
超大変でした。でも、超楽しかったです。
自分がしたかった仕事に就けて、満足感も感じながら楽しめていることに心から幸せを感じていました。
そんな時、組織の体制変更があり、より専門的な知識や経験を身につけるために1つの部署から外れることになりました。
兼務ではなくなるので、これから1つのことを突き詰めて頑張ろうと意気込んでいました。
問題は、最後の兼務の期間を過ごしながら、引き継ぎ業務やその後の部署での仕事が増えたため、自分の気持ちを圧迫してしまったことです。
まだまだ容量の悪い僕に対して、先輩や上司は本当にたくさん助けてくれました。
未熟だった僕は、そこに頼ろうとせず、自分1人で乗り越えようとしまっていました。
これがすべての原因でした。
体が動かなくなった月曜日の朝、1時間が過ぎ2時間が過ぎ…。
少し落ち着いてきた中で、無断で遅刻している申し訳なさからスマホをみるのが怖く、電源を切りました。
もしかしたら上司が心配してそろそろ家に来てしまうかもしれないと思い、とにかく家を出ないとと思い、重い体を持ち上げて立ち上がりました。
向かったのは最寄りから3駅離れた人で賑わう大きな駅。
公衆電話に入り、母に電話しました。自分から電話をするのはいつぶりか。しかも、公衆電話から。
「今から帰っていい?」
突然の電話で、しかもまぁまぁ衝撃的な内容に驚いたと思いますが、母は一言、「いいよ、帰っておいで。」と言ってくれました。
最速の新幹線に乗り込み、地元に帰りました。
その日から1週間、会社を飛びました。
飛んでいる間にどう過ごし、何を考え、実は良いこともたくさんあったのですが、その話はこの後で。
会社を飛んで良かったことと悪かったこと。
結論から言います。
僕の場合は良いことの方が多かったです。
良かったこと
久しぶりに仕事以外のことを考えられた
地元に向かう新幹線の中で、お決まりの駅弁を食べていたかは忘れましたが、自分の人生についてたくさん考えた記憶があります。
重い内容とかではなく、仕事以外のことをボーッと考えていました。
彼女との未来はどうしよう、子供は2人欲しいな、なかなか会えない友達も増えたけどいつか子供も連れて一緒にキャンプに行きたいな、とかそんなことです。
その時に気付きました。
「俺、ここ最近ぜんぜん仕事以外のこと考えてなかったやん!!」
この時間が、その後の人生に大きな影響を与えたなと今になって思います。
プロポーズすることを決めた!
新幹線の中で色々考えていた時、ふと
「彼女にプロポーズしよう!!」
と決めました(急)
就職してから距離にして500kmの遠距離になり、ちょっとやばい時期もありましたが(笑)、学生時代から5年付き合ったこの人だという気持ちが揺らぐことはなかったので、いつかするなら今しようと思い立ちました。
1週間の逃亡生活において、その後の人生に1番大きな影響を与えた決断だったと思います。
地元に帰った翌日、なけなしの貯金をすべて握りしめて婚約指輪を買いに行ったのは、今では良い思い出です。
仕事の整理ができた
復帰に関しては、1週間で復帰しようと行きの新幹線で決めました。
逃亡中、仕事のことを考える時間はほとんどなかったのですが、最後の2日間は復帰後の仕事について少し考えました。
整理してみると、一人で思いつめすぎていたこと、どうすれば復帰後に解決できるかが見えてきました。
そこで感じたのは、こうなる前にもっと早く人に頼るべきだったなということです。
これが教訓となり、人に頼るということを体験から学ぶことができました。
復帰後、仕事効率が上がりそれまで以上の結果を出せた!
復帰の日は、誰よりも早く出社しました。
1週間ぶりに会社に行くことを考えると、やはり不安でソワソワでした。だから、誰もいない中でオフィスに慣れたかったんです。
同僚や先輩の出社後、全力で謝りました。
逆に謝られました。こうなるまで気づけなくてごめん、と。
今思うと、自分を勝手に追い込んで勝手に逃亡したのに、それでも受け入れてくれた仲間がいたのは本当にありがたかったなと思います。すごく救われました。
そこから、仕事を頑張りすぎず、1からのスタートのつもりで取り組みました。
逃亡生活最後の2日間でイメージした仕事の進め方、人への頼り方、社会人としての在り方を意識し、業界に貢献するために行動しました。
その2年後、社会人4年目。
課長が10年以上担当を譲ってこなかった大きなコンテンツの主担当を任せてもらえるまでに成長できました。
あの1週間で気持ちも体も完全にリセットできたからこそ、そこまで這い上がれたんだと思います。
そう考えると、あの1週間は無駄でなかったどころか、自分の人生の進む方向を正してくれた、無くてはならない時間だったなと心から思います。
悪かったこと
シンプルに、迷惑をかけた。
本当に、大きな迷惑をかけました。
会社はもちろん、ビジネスで関わる他の会社やその先にいるお客さん、たくさんの方に迷惑をかけてしまいました。
同僚や先輩がカバーしてくれたおかげで、仕事上の大きな問題が起きなかったことは感謝してもしきれません。
未熟ゆえに、自分勝手な判断で逃げてしまうことで誰にどんな迷惑がかかるかという想像力が欠けていました。
逃げに慣れてしまう危険性
これは後になってみないと気付けなかったことですが、逃げに慣れてしまう危険性もありました。
必要なのは、覚悟かなと思います。
まず、僕のように極限に追い詰められる前に自分の気持ちときちんと向き合うことが大切です。
逃げるにしても、自分のキャリアに影響が出ることや人に迷惑をかけた分のリカバリーが復帰後に必要になることへの覚悟が何よりも大事だと思います。
そうでなく欲望のままに逃げてしまった場合、何事もしんどければ逃げていいと体が覚えてしまい、また繰り返してしまうことになります。
僕は完全に仲間に救われ、逃げに慣れることなく立ち直れたと思います。
1人の社会人としてしっかり活躍することで、恩返ししていきたいです。
伝えたいメッセージ
飛んで、やっぱりムリだったら別の道に行けばいい
僕自身、あの時に別の道に進むという選択肢も十分にあったと思います。
ただ、当時は単純に知識が足りませんでした。
自分が知る以上に今の世の中にはたくさん仕事があること、会社員でなくても働き方がいろいろあることを知りませんでした。
働き方というのは、何も起業して社長になれということだけではありません。
自分の得意なことを見つめ直して、それを活かしてフリーランスとして活躍するのも1つです。
もちろん、別の会社に転職するのも1つです。
個人事業主として働くのも、1つです。
今は無限に選択肢があります。
あなたに合った道が、きっとあります。
マイナスな情報に惑わされるな。
今は特に、コロナに直面している時代なので、これまでよりも不安な要素が多いと思います。
でも、大丈夫です。
1週間会社を飛んだ僕でも、コロナ禍での転職に成功しました。
マイナスの情報に惑わされすぎないことが大事です。
しっかり自分で情報を収集し、何が自分にふさわしい情報かを見極め、物事の本質を見極めて判断することが重要です。
有効求人倍率も回復傾向にあります。
大丈夫、いつの時代も突破口は必ずあります。
あなた次第です。
自分に素直でさえいればそれでいい。
人間、強くあろうとしてしまいがちな動物なのかもしれません。
でも、強くあろうとしても何も良いことはないなと、この経験を通じて学びました。
自分に素直でさえいればいいんです。
何をしたいのか。
このままでいいのか。
もっとしたいことはないか。
気持ちに正直に生きれているか。
胸を張って自分の人生だと言えるか。
自分の気持ちに素直になり、覚悟を持てたのであれば、逃げることだって選択です。
逃げたから弱いんじゃないんです。
自分に向き合えないこと、気持ちに素直に行動できないことが弱い自分を作り出してしまうんだと、強く感じました。
先ほども伝えたように、今はたくさんの選択肢があります。転職もそう、フリーランスとして働いたり、開業したりするのも1つです。
自分と向き合い、素直に行動してみるのが人生を豊かにするきっかけになると思います。
さいごに
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
長々と語りましたが、僕は1週間会社を飛んでよかったと思います。
環境に甘えてしまってはダメですが、それでもやはり、自分を助けてくれる人は絶対にいるなと感じました。
だからと言って、「しんどければ飛んでいい!」なんて言うつもりもありません。
しっかりと想像力を働かせ、覚悟の上で自分の気持ちに素直に行動することが大事です。
このメッセージが、誰か1人にでも伝わり、何かを感じてもらえるきっかけになったら嬉しいです。
今日はこれでおしまい。
『Have Fun!』
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